*いとおかし*修道院のお菓子*
le studio massako mizoguti サイトより転載
日本でも、菓子のはじまりは神饌仏供物。
祀りのあとに、わけていただく餅や菓子はとてもありがたい食べ物でした。
今では見向きもされなくなり、廃れていく原初の菓子は多いのですが、
門前の菓子屋などに引き継がれ、なくてはならない菓子となっているものもあります。
これと同じことが修道院の菓子にもあてはまりそうです。
「修道院のお菓子」というと、少なくとも南欧では「おいしいお菓子」の代名詞です。
中世よりオーブンや砂糖、バターなどを充分使える権限は教会が握っていました。
そして祭礼や王室の行事などのために菓子がつくられていました。
また修道会派により菓子が得意、お酒が得意だったりします。
シャルトルーズやベネディクティンなどの会派はリキュールの名前としてなじみがあります。
そのため、それぞれの修道院には手書きの秘蔵レシピが伝えられてきました。
菓子製造業はそこから流出したり、引き継いだりしたレシピを元に始まっています。
素朴すぎる菓子は少しずつ形をかえたり、背景がみえなくなりつつある現状は日本と同じですが、
スペイン、ポルトガルには、まだ原形をとどめる菓子が多く残り、
カステラ、金平糖といった南蛮菓子として日本に伝わった修道院のお菓子がいまだに愛されています。
少しづつどこか身近なお菓子をアップしていきたいと思います。
オスチア 2001.5 掲載
チョコラーテ 2001.5 掲載
ルルドのマリアさまのパスティーユ 2005.10掲載
マダレナ(マドレーヌ) 2010.1掲載
メンブリージョ(マルメラーダ)と「かせいた」2010.2掲載
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